こころリワーク:復職・再燃予防へストレスに包括対応プログラム:心療内科・精神科の府中こころ診療所

心療内科・府中

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当院では、平成29年10月2日より、精神科ショートケアによるリワークプログラム「こころリワーク」を開始いたします。これは、
●うつ病等で休職中の方への、復帰へ向けてのリハビリプログラム
●平日午前(3時間週5回)、様々な集団リハビリプログラムを行う
●復職のみならず、ストレスへの対処力を上げて再燃予防を目指す
ものになります。

こころリワークとは
こころリワークは、うつ病、適応障害などこころの不調で休職中の方への復職訓練(リワークプログラム)です。原則として週5回(1日3時間)、集団で様々なリハビリプログラムを受けていきます。定期的に通所、リハビリを行うことで復職への体力や生活リズムを獲得することのみならず、認知行動療法・ストレスマネジメント・表現練習などのプログラムを通じて、自らのストレス対処や思考・行動パターン、対人交流などへの振り返りと改善を図ることで、復職後の再燃予防力の育成も同時に図っていきます。
このプログラムを通じて、万全な状態での復職を行うことはもちろん、復帰後の各種ストレスへの対処力を養成しての再燃予防を図ります。そして我々としては、様々な内省や改善の試みを通じて、「うつ病で休職した」という経験を、「失敗の体験」ではなく、「未来へつながる経験」と定義していただけることを、最大の目標としていきたいと考えます。

こころリワークの概要
こころリワークは、週5日、月曜日から金曜日の午前に、3時間実施されます。プログラムは、曜日ごとの5つの内容(集団認知行動療法、ストレスマネジメント、内省プログラム、表現練習プログラム、心理教育プレゼンテーション)で構成されています。午後はプログラムはありませんが、各自が院外にて通勤練習や運動、プログラム内容の復習や実践など、各自の課題を自主的に行うことになります。(日中活動・生活リズムやリハビリの進行状況など、スタッフが適宜面談でフォローさせていただきます)なお、回復の状態等により、参加日数は調整することが可能です。

こころリワークの対象
うつ病、適応障害等で仕事復帰を目指している方が対象になります。具体的には
●休職が長期化し、しっかりしたリハビリが重要になった方
●復職後の再燃が反復し、しっかりした再燃予防の対策が必要な方
●復職に必要な外出や生活リズムの安定に課題がある方
のほか
●できるだけ短期間で、再燃予防の準備をしつつ復職を希望する方
●休職中に、考えのくせや対人関係などを見つめ直し再燃予防を図りたい方
●退職後短期間で、再燃予防に注意しつつ再就職を目指す方
などが対象になります。

なお、現段階では、「当院受診中」の方が対象になります。(包括的なリハビリの観点から、他院通院中の方は当院への転院が必要になります)また、離職期間の長い方、就職経験のない方に関しては、より時間をかけたプログラムのある「就労移行支援事業所」の活用をお勧めいたします。

こころリワークの目標
①スムーズな状態改善と復職

休職の中期以降は、薬物療法に加えて、段階的なリハビリが、復職を目指すうえで重要になります。定期的にプログラムに参加することで、生活リズムの獲得と維持、負荷への耐性の獲得などを行い、復職に耐えられる状態のスムーズな獲得を目指します。

②再燃予防、ストレス耐性の獲得

プログラム内容自体は、むしろ復職後の再燃予防に大きな意味を持ちます。当プログラムでは、ストレスに効果的に対処していくために、思考・行動・対人交流など、包括的にストレス対策の方法論を学んでいきます。それを仕事という実践の場で活用することで、ストレスにより柔軟に対処できる状態を確立することを目指します。

③仕事への動機の維持と改善

復帰はしたものの、仕事への動機をなかなか持てなかったり、「うつでの休職」の経験から、自信を失ってしまっている方もこれまでいらっしゃいました。もちろん、復職と再燃予防が直接的な目標なのですが、より根本的な目標は、この「うつになり休職した」という経験を、より前向きな形で未来につなげてもらうことにあると考えます。交流・思考・ストレス対処・過去の振り返りなど、様々な角度から仕事と自分の関わりを振り返り、「うつで休職したからこそ見えた何か」を、その人なりの何かを、つかんでもらえることが、このプログラムの根源的な目標と考えます。

こころリワークへの参加について
当院受診中の方については、主治医と相談のうえ、参加の有無について決定していきます。(集団プログラムには相性があるため、その点も含め検討します)これまで他院受信中の方は、まず当院外来を受診し、その際に当院担当医と相談のうえ、参加を決めていくことになります(集団全体との相性、相互作用を踏まえ、参加の適性につき、当院で検討することがあります。ご理解のほど、お願い申し上げます)

こころリワークの費用について
健康保険の適応になります。1回ごとに、3割負担で約1100円、1割負担で400円弱が目安です。回数が比較的多くなることが想定されるため、自立支援医療を希望される方は、主治医にご相談ください。

こころリワークの具体的なプログラム
具体的には、以下のような5つのプログラムで構成されます。各プログラムごと、週1回、8回で1クールですが、1回ごとに完結しており、途中参加が可能です。(途中で終わる場合は、資料等でフォローの方向です)

集団認知行動療法
薬物療法と並び、うつ病の改善、再燃予防に効果があるとされる「認知行動療法」を集団で学習します。「考え(認知)」や「行動」のくせが、ストレスのたまりやすさやうつ状態の発症、再燃のリスクとなる場合があります。そのくせを見つめなおしつつ、そこを調整することで、症状の改善、再燃予防を目指します。

ストレスマネジメント
ストレスのかかり方、・蓄積とうつ病・適応障害などの精神不調・症状は大きく連動します。逆に言えば、ストレスへの適切な対処(ストレスマネジメント)が身につけられれば、症状改善、再燃予防に大きな効果を持ちます。ここでは、自分のストレス対処の方法や弱点を振り返り、改善を繰り返していくことで、復職後ストレスがかかっても再燃しにくい状態の獲得を目指します。

内省プログラム
復職する場合、しばしば同じ職場に戻ることになり、仮に転職や配置転換をしても類似した場面に出会うことはしばしばあります。そのさい不調を繰り返さずやっていくために、以前の振り返りを行っていきます。また、自らの長所・短所を振り返り、復職後にどう長所を生かし、短所をカバーするかを考えていくことで、再燃予防と仕事への動機づけを図ります。

表現アサーション
多くの仕事において、対人交流は避けられない部分になりますが、その身につけ方やくせは様々です。そしてその技術やくせが、ストレスの蓄積や再燃のしやすさに大きな影響を与えます。とかく「センス」等で語られがちな分野ですが、振り返りと、反復練習でカバーできる部分は多いと我々は考えます。ここでは適切な自己主張(アサーション)や「聞く・考える・伝える」の3段階の技術などを練習し、対人交流の技術を改善し、対人ストレスでの再燃の予防や、対人面に関わる自己肯定感の獲得を目指します。

心理教育プレゼンテーション
うつ病や適応障害といった、自分のころの不調について知ることは、その対策を日々行っていくために有効です。また、仕事においては、単独作業のみではなく、集団でのチームプレイが求められます。このプログラムでは、こころの不調に関する題材について、学びつつ、グループで役割分担して発表することを練習します。仕事を想定した対人交流の練習と、自らの病気の理解と自己解決技術の探求を、同時に行っていきます。

個別サポート
当院では、復職に向けた取り組みにおいて、自主性が非常に重要と考えています。そのため、午前のプログラム終了後は、通勤練習・運動、プログラムの復習など、個々人の課題に応じた自主的な取り組みを推奨しています。一方で、プログラム以外の時間に関して「どう取り組めばいいかわからない」との意見も想定されます。また、その人の個性、回復状況や時期によっても、取り組むべき課題は変わってきます。その点に対応するため、必要に応じスタッフによる「フォローアップ面接」を行い、課題や取組計画の確認を行い、より有意義にリハビリに取り組めるよう努めます。また、心理的特性の把握がリハビリに重要と思われた場合は、適宜必要な心理検査を行い、結果の活用を行っていきます。(ただし、人的資源等の理由から、頻度、時間に限界があることにつき、ご理解をお願いいたします)

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